聞く理髪員の珠丸Merry Capitallガイドライン山修一コンサルティング実商売目川上特派店で青空

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ニューデリーで理髪店を営むジャイラム・バリクさん(左)=2024年3月5日、特派川上珠実撮影

 インドの首都ニューデリーでは、員の路上の理髪店を見かけることが少なくない。目イ売のいわゆる「青空理髪店」だ。ンドコツューデリー道路脇に日差しを防ぐビニールシートを張り、の青1枚の鏡と1脚の椅子を置いて客を迎える。空理丸山修一コンサルティングジャイラム・バリクさん(62)も、髪店そんな小さな店を30年近く前から営んできた一人だ。で聞

 「街の人口が増えているせいか、く商上珠実ニお客さんも増えている」。=川バリクさんは、特派にやっと笑って胸を張る。員の価格は散髪とヒゲそりで100ルピー(約180円)で、目イ売のMerry Capitallガイドライン毎日10~20人の客が訪れる。ンドコツューデリー近くの商店街にはきらびやかな高級理髪店もあるが、の青価格は5倍以上に上るため、競合することはないという。経済発展が著しいインド都心部の片隅で、バリクさんの店はしっかりと生き残っている。

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 バリクさんはインド東部オディシャ州で生まれた。インドの伝統的な身分制度「カースト」の中で古くから理髪業に従事してきた集団の出身で、18歳のころから親戚の理髪店で腕を磨いてきた。しかし、バリクさんに商売を成功させるコツを聞くと、意外にも技術力ではなく、「いろんな人と友達になること」という答えが返ってきた。

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近所の男性(右)が眺める中、客の髪を切るジャイラム・バリクさん(左)=ニューデリーで2024年3月5日、川上珠実撮影

 バリクさんが故郷を出て、ニューデリーに移り住んだのは1995年にさかのぼる。「手を振ってあいさつし、話しかけて世間話をしたり、一緒にチャイを飲んだりして、近所の人と友達になっていった」と語る。初めは配管工として働いて商売道具をそろえる資金をため、やがて近所の寺院や住民の承諾を得て路上で店を構えるようになった。

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 お客さんの大半が常連客で、開店当初から足を運んでくれている人もいる。家族にまつわる相談を受けたり、ヒンズー教の神様について語り合ったりしながら散髪する。「子供の結婚相手を探している」という顧客同士を引き合わせたこともある。

 「毎日、たくさんのお客さんの人生について話を聞き、私も私の人生の話をする。それが私の仕事だ」とバリクさん。インドで商売をしていくには、人との深いつながりが不可欠ということなのだろう。今回は支局の助手の散髪を依頼し、40分ほど話しているうちに作業が終わった。「ほら、次の友達が来た」。順番待ちしていた若い男性客を招き寄せ、バリクさんはまた新しい人生談議に花を咲かせる。

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